2015年5月10日日曜日

実験!RESASを使って新潟県長岡市のこれからを数字で見た。


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 話題の地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」がリリースされましたね。
物好きなので、早速自分の住む町について、いろいろいじってみました。

国のまち・ひと・しごと創生本部が、どんなお堅いのを作ってきたかと思ったら、トップ画面から少し行政っぽくない仕様に。花火も上がって、長岡魂をくすぐるスタート画面です。

分析!とまでは(私の能力不足で)いかないまでも、いろんな角度から数字で見てみるのは面白いですね。

ちょっと試しに、新潟県長岡市を軸に出てきた結果を見てみます。




  • まずは人口の動向について。


【新潟県長岡市-人口ピラミッド(2010-2040)】
 人口ピラミッドが、2010年と2040年で比較できるようです。
2040年が高齢化が進むのは何となく予想していたんですが、平均寿命の違いからか、80歳あたりから男女差が表れ、90歳以上となると女性がポコッと増えて、おばあさん中心の世の中になってしまうというのは、男性としては切ないものですね。


  • 次に、人口の推移について
【新潟県長岡市-人口推移1980-2040】

 これは予想通りというか、総人口の減少と生産年齢人口の減少がほぼ同じくらいになり、
高齢者比率が増え始めるという。
まぁ、これまでの大量生産大量消費時代とは違うので、生産にどれほど人が必要かというのも疑問ですが、支えていかなければならない人が増えるのは確かですね。
年金とか税金を使って、いわゆる紙幣価値の流通で高齢者を支えていこうというのに、少し限界が来るのかもしれません。新しい支えあい文化が構築されないとダメでしょうね。


  • 次は問題の少子化について、合計特殊出生率。
【新潟県長岡市-合計特殊出生率と人口推移】


 これも予想通りと言えば予想通り。
グラフで見ると1.5弱ってとこでしょうかね。田舎町で子育てしやすい環境だと思うので、できれば1.8くらいまでは上がっていってほしいところですが、どうでしょうか。
高齢化が進む中で、おじいちゃんおばあちゃんが、育ジイ育バアになって、それこそ支えあってくれるようであれば若干伸びるかもしれませんね。


  • これも人口減問題につながるところですが、人口の社会増減を表す、転入出先の一覧。

【新潟県長岡市-転入出超過数内訳2014】



 長岡市に転入してきた人がどこから来たのか、または転出した人がどこに行くのか。
内訳をみると面白いですね。
県外が少ないのはちょっとおいといて、基本的に、長岡には魚沼方面から転入し、下越方面に転出しているという。じわじわと雪のない方に人が流れてるってことでしょうか。お仕事の関係もあるんでしょうが、ちょっと食い止めたい流れのような。。



  • 続いて、観光にまつわる話で、休日滞在人口。来てる人がどこから来てるのかを見れるみたいです。
【新潟県長岡市-休日滞在人口2014】



 まぁ、ほぼ県内からというのは仕方ないとして、県外はどこから来てるのかなと思ったら、なんと1位は北海道の北見市。
2位以下は長野、群馬、富山など、近接した県からの訪問が多いにも関わらず、1位の北見市については原因が??というところですが、なんか理由があるんでしょうね。
てっきり、東京からの滞在がもっとあると思っていたので、ちょっとその自惚れが悲しくも恥ずかしくなりました。

観光に関してはもう少しいろいろな視点から分析できるみたいでしたが、ちょっと私には見方がよくわからず。。



  • ここからはお仕事の話。まずは企業数。
【新潟県長岡市-企業数順位】



 これは、県内2位のポジションを保ちながら、全国74位ってのは、なかなか多い方なんじゃないですかね?全国市町村が1700以上あるわけですから、なかなかの上位と言えます。
ただ、画像にはないですが、2009年に11,315社あったのが、2012年に10,408社まで減ってしまっているという事実も。なかなか厳しいですね。


  • これに付随して、長岡市が必死に取り組もうとしている創業比率。


【新潟県長岡市-創業比率】



 企業数に比べて、新しく創業するってのはだいぶ少ないみたいですね。
まぁ、新しいことやったからいいってわけじゃないですし、企業数が多いので創業の比率も下がっちゃうってのもあるんでしょうけど、県内でも9位ってのは、逆に他にどの地域が創業が多いのかも気になります。


  • さて、問題はここから。企業が元気でスマートな経営をしているかっていうあたり。

私も表の読み方がよくわからないので、とりあえずいくつかあげます。

【新潟県長岡市-黒字企業比率2012】



【新潟県長岡市-労働生産性(企業単位)2012】



【新潟県長岡市-付加価値額(企業単位)2012】



 3つ一気に載せましたが、実はよくわかっていません。
黒字比率が全国でもかなり悪い方に入っていて、労働生産性は平均よりちょっと上。付加価値額?に関しては、全国でも上位にあたるというなんと言っていいかわからない結果に。

 すごく素人的な予測からすると、量と質のバランスが非常に悪いのかと。
質でいうと、一部の企業が大きく付加価値も生産性も高い結果を出しているにもかかわらず、その他の多くの会社で人件費が付加価値を上回って赤字になってしまい、黒字企業数のような数での評価では下がってしまうということでしょうか。

 なんともまぁ、自分の分析力のなさを恨む感じですが、もしそうだとしたら、大企業の下請け会社みたいなもので、一部の会社の法人税でなりたっている町だとしたら、リスク分散できていなくて、大企業の動き次第では結構危ないんでない?っていう印象です。

あえて載せませんが、一人当たりの市民住民税法人分については、全国200位前後と盛り返しているので、ある程度そういうことかもしれません。



などなど、いろいろと思うところはありますが、素人がちょっと遊んでみただけでもなんか現状が見えてきそうなこのRESASというツール。意外と使えるかもと思いました。


評論ばっかりしてないで行動しなさいよ、という声が飛んできそうですが、自分の立ち位置がわからないままに行動するよりも、現状把握してから動き出した方がいいですからね。

昨日、統一地方選の選挙も終わったばかりですが、これからの地方都市の在り方について、やるべきことを見定めるきっかけにしていきましょう。

私も自分の立ち位置でできることをやっていかねばと、ちょっとスイッチ入れなおしました。

代表取締役 樺沢 敦





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